●13年6月1日号
変化こそチャンス!いよいよ健康長寿社会実現に向けてのミッションを構築しよう。
ありがとうございます。
アベノミクスに沸き、TPPで悩み、消費税アップに悩む日本。更に超高齢社会。単身世帯。少子化。女性の社会主導。非婚・離婚大増加。これらキーワードとして近未来の姿が浮かぶ。株価や為替よそくと違い、間違いなく変化予測が的中します。
食の外部化率が高る。73兆円ともいわれる日本の食への最終の消費額、2012年は外食23兆円と、お惣菜・弁当などの中食が8.4兆円と50%に迫っている。家庭内調理が減少、外食も減少が続く。中食のみが拡大。だから、コンビニ・宅配業界も拡大シフトを急いでいる。
安部首相は成長戦略の中で、@女性の活躍する社会 A健康長寿社会の達成 B農業所得の10年で倍増を訴える。 日本の60歳以上の高齢化率は12年、31.6%(3996万人)、50年には41.5%(4500万人)。 2040年には、日本の食の外部化率は70%〜80%!
高齢者の増大は、生活習慣病(糖尿病2200万人、メタボリックシンドローム1960万人)等の増加に繋がる。日本人の平均寿命は男性79.44歳、女性85.90歳であるのに、日常生活に制限のない期間である「健康寿命」が、男性70.42歳、女性73.62歳となっており、その差8年-10年ほどの病気や介護の必要な期間がある。投薬や手術による病気治療だけでなく、予防へ重点を置く必要に迫られる。特に本来の命の源である「食」こそが重要であり関わる専門職や産業がその社会の実現に大きな役割を持つ。
日本惣菜協会会長及び岐阜県栄養士会の会長として、さらにはデリカスイトの社会的ミッションとして、健康長寿社会の実現に向けて、「食」の視点で取り組まねばならない。
ミッションは健康長寿に役立つデリカスイト。
高齢者に徹底して、喜ばれ満足を得られるイノベーション挑戦を具体的に進めよう。
当社の強みは、高齢者の嗜好に近い和惣菜を得意としています。またなだ万様との連携で高い調理技術も保持しています。
地域食材を意識していることも地域高齢者は好意的です。数年前から、ぴちぴち魚とシャキシャキ野菜への取り組みもテーマとなっています。
カロリー500KCAL以下や野菜350グラム/日、塩分8グラム目標、おいしいごはんも武器でしょう。肉類や脂肪の摂食過多も寿命を縮めると懸念されています(沖縄の男性が、1位から26位に後退したのは食生活の洋風化と言われています)
スーパーもコンビニも、宅配会社も給食会社も居酒屋会社も、IT企業も全てがこの巨大なマーケットへの参入を図っています。激しい競合の中で、デリカスイトが高齢者の信頼を得るには、嗜好・量・盛り付け・食材・栄養バランスなど、徹底的に喜びと満足を得る努力が必須です。それだけでは収まりません。
現在の高齢者は、全体的には元気な方が多いのですが、健康への関心は非常に高く持っておられます。元気な方には「ウオーキング弁当」「スポーツ弁当」等、具体的なおいしさが必要でしょう。しかし、多くの人は、体調の数値に、明日への不安を抱いてもいます。
生活習慣病への予防の食事という視点が重要です。
幸い、E-健康膳の運用で、低カロリー弁当や、一部では腎臓病食や糖尿病食にも対応できる管理栄養士さんが研鑽を積んでいます。年々、管理栄養士資格を有する社員も増えています。信頼ブランドを築くためにも病態食へ積極化したいものです。腎臓病・糖尿病・肥満者からの要望に応えよう。病院や医院の退院・通院患者様のフォロウサービスとして連携できないのか行動したいものです。
私が会長の岐阜県栄養士会が本年から、地域クリニックでの生活習慣病患者への栄養指導も始めます。岐阜県や医師会との連携事業です。栄養指導で喫食には、嚥下食、軟らか食、刻み食、粘性食事なども求められることでしょう。しかし食の外部化率が高まる食環境の下、家庭での調理には限度があります。私どもの惣菜企業が能力を高め 受け皿になることが必要でしょう。
健康長寿社会へ向けて、国を挙げてスピード変化しています。高付加価値の仕事へ!今こそチャンスです。
世の中で起きることは全て必要・必然・ベスト。思えば、思いは実現する!