社内報(まごころこみゅにけーしょん)より

Founderより

●12年6月1日号

ありがとうございます。
5月23日の総会で社団法人 日本惣菜協会の会長に選出されました。身の引き締まる思いです。地方の中小企業で大役を果たせるのかと辞退したのですが、全国の優秀な惣菜企業トップの皆様が「しっかりサポートするから、地域食・地域惣菜を牽引すべく頑張れ」ということで暫時挑戦させて戴くことになりました。

思えば、日本の食支出70-75兆円ほどの内、近年、外部化率は50%ほどまで進んでいます。半分の35-40兆が家庭内食事であり、外食が24兆円ほどで減少傾向、その間に位置する中食が8-9兆円と推測されています。その中食産業の中核団体が日本惣菜協会であり、責任の重さに緊張しています。一所懸命、務めたく、会社内外各位のお力添えをお願い申し上げます。

さて、米国穀物協会が発表した「F0OD 2040」、30年先の2040年を洞察したレポートに驚きました。6の洞察が掲げられています。

  • ●洞察 1
    生物科学は東へと進行。研究とテクノロジーへの莫大な投資と膨大な食糧需要を原動力に、東アジアは生物科学分野のリーダーへの道を邁進している。
  • ●洞察 2
    中国の欲するがままに。2040 年には、食糧および農業の世界市場は、中国人の嗜好、ニーズ、および開発品の影響を強く受けて形作られるようになるであろう。
  • ●洞察 3
    信用の獲得。2040 年には、食料品に関する検証可能な情報が製品の価値を決める重要な要素になる。東アジア市場では、食品の安全性、品質、素性を実証できるという理由で顧客から信用される供給業者が主役になるであろう。
  • ●洞察 4
    アジアの伝統的なハイテク食生活。東アジアは高齢化と飽食病に直面していることから、健全な食生活の強化を目指して、アジアの伝統と科学が融合することになると思われる。
  • ●洞察 5
    サービスとしての食品:キッチンのないアジア。2040 年には、日本の食品の70%以上が、家庭の外で調理されるようになっている可能性がある。消費者は、食品のほとんどを信頼できるブランド、店舗、および食品サービス専門店から調達するようになり、その大半は加工食品や調理済み食品になることが予想される。こうした傾向は、特に中国、台湾、および韓国の数々の都市をはじめ、東アジアのその他の都市部全体にも広がっていく。
  • ●洞察 6
    新たな超ニッチ化の時代。東アジアでは、特殊な穀物およびその他の農産物の生産が急増して、それが同地域の農業の中で次第に主流となっていく。同地域では、消費者は単に農産物を求めるだけではなく、複雑化する消費者の嗜好に適合する食品加工業者に対し、隔離され素性が守られた農産物を求めるようになる。

特に、「洞察 5」のキッチンのないアジアで、日本は2040年には外部化率が75%になっているということです。
あと、28年で2040年、この瞬間もどんどん75%に向かっています。さあ解決策は生物化学か、中国嗜好か、安全性・品質・素性の実証信用度か、ハイテク食生活か、ニッチ狙いなのか。これらを乗り越えられるブランドづくりに的をあてましょう。