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日別アーカイブ: 2013年2月3日
節分にちなんで
ありがとうございます。
本日は節分。我々の業界では、年末年始に次ぐ繁忙日、つまり「かきいれどき」なんです。ご存知の人も多いと思いますが、昔は豆を蒔く日、今は恵方巻を食べる日なんですね。
当然、この恵方巻の売上拡大を目指して、各社しのぎを削っているというわけです。
さて、今日は番外編。節分ということで、ちょっと季節感について書いてみましょう。
旧暦では、本日、節分は大晦日に当たります。かつて宮中では、この日に1年の厄を払い、新しい年(正月)を迎えたということです。豆を鬼めがけてまくようになったのは、室町時代と言われていますが、いずれにせよ大晦日の厄払いの行事が、現代に豆まきとなって残っているということです。
ちなみに、節分は読んで字のごとく、季節の分け目(区切り)のことですから、年に4回あります。そのうち2月の節分は年が変わる節目ということで、旧暦では大切な行事とされてきました。
ところで、日本人は四季の移ろいを愛(め)でる、とよく言われますが、春夏秋冬の4つの季節だけでなく、それぞれの季節を6つに細分化した二十四節気(にじゅうしせっき)、さらに節気をそれぞれ3つずつ細分化した七十二候(しちじゅうにこう)があります。
かつては、和歌や俳句が当たり前のようにたしなまれていた時代がありました(と習いました)。そういう時代では、きっと季節の移ろいを和歌や俳句に「詠む」ことでも楽しんだことでしょう。
でも今は、和歌や俳句は一部の愛好家以外は一般的ではありません。もっぱら季節感は食べることの楽しみと密接に結びついていると思います。
つまり、日本人が季節の移ろいを愛でる イコール 旬のものをおいしくいただく ということでしょうか。これこそが、日本の食文化の根幹を成すものである、と、ちょっと大げさですが感じています。
そういうわけで、食に携わることを目指す人は食材や料理だけでなく、日本の四季やそれを取り巻く文化・行事についても知見を深めることはとても重要だと思います。
こういう知識基盤があると、メニューや商品名、POPなどを工夫する時に、幅や深みが出てくると思うのです。
今はインターネットで何でも簡単に調べることが出来ますが、年間行事を体系的にまとめた本がたくさん出ていますので、1冊くらいは持っているといいですよ。